どうすれば環境保全はうまくいくのか
新刊

どうすれば環境保全はうまくいくのか

現場から考える「順応的ガバナンス」の進め方

  • 宮内 泰介/編
  • 四六判上製
  • 360頁
  • 2400円+税
  • ISBN 978-4-7877-1701-6
  • 2017.03.10発行
  • [ 在庫あり ]
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書評・紹介

紹介文

《「ずらし」と「順応」のプロセスデザイン》
環境保全の現場には、さまざまなズレが存在している。
科学と社会の不確実性のなかでは、人びとの順応性が効果的に発揮できる柔軟なプロセスづくりが求められる。
前作『なぜ環境保全はうまくいかないのか』に続き、順応的な環境ガバナンスの進め方を考える。

目次

序章 どうすれば環境保全はうまくいくのか――順応的なプロセスを動かし続ける
宮内泰介
I 合意形成の技法――社会的受容のプロセスデザインをどう描くか

第1章 家庭ごみ減量化政策にみる市民参加と手続き的公正――札幌市における計画づくりから実践のプロセスデザイン
大沼 進

第2章 再生可能エネルギーの導入に伴う「被害」と「利益」の社会的制御――東京都八丈島の地熱発電事業計画における取り組みを中心に
丸山康司

II 余地の創造――価値のずらしから描く協働と共生

第3章 農業土木でなぜ環境保全はうまくいかないのか――農業水路整備と絶滅危惧種カワバタモロコ保全の間にみる「工夫の余地」の創造
田代優秋

第4章 野生動物と押し合いへし合いしながら暮らしていくために――岩手県盛岡市におけるツキノワグマ被害対策にみる多様な主体間の協働の構築
山本信次・細田(長坂)真理子・伊藤春奈

第5章 「山や森を走ること」からの地域再生・環境ガバナンス構築の試み――マウンテンバイカー、トレイルランナーによる「ずらし」と「順応」
平野悠一郎

III 「よそ者」と支援――順応的な寄りそい型の中間支援

第6章 「獣がい」を共生と農村再生へ昇華させるプロセスづくり――「獣害」対策から「獣がい」へずらしてつくる地域の未来と中間支援の必要性
鈴木克哉

第7章 協働の支援における「寄りそい」と「目標志向」――北海道大沼の環境保全とラムサール条約登録をめぐって
三上直之

第8章 「よそ者」のライフステージに寄りそう地域環境ガバナンスに向けて――長崎県対馬のツシマヤマネコと共生する地域づくりの事例から
松村正治

IV 学びと評価――プロセスの気づきと多元的な価値の掘り起こし

第9章 自然再生の活動プロセスを社会的に評価する――社会的評価ツールの試み
菊地直樹・敷田麻実・豊田光世・清水万由子

第10章 どうすれば自然に対する多様な価値を環境保全に活かせるのか
――宮崎県綾町の「人と自然のふれあい調査」にみる地域固有の価値の掘り起こしが環境保全に果たす役割
富田涼都

第11章 空間の記憶から環境と社会の潜在力を育むために――岩手県宮古湾のハマと海の豊かな記憶から
福永真弓

終章 順応性を発揮するプロセスデザインはいかに可能か――持続可能な環境ガバナンスの進め方
宮内泰介

著者紹介

宮内 泰介(ミヤウチ・タイスケ)

1961年生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。博士(社会学)。北海道大学大学院文学研究科教授。専門は環境社会学。 主要業績:『歩く、見る、聞く 人びとの自然再生』(岩波新書、2017年)、『どうすれば環境保全はうまくいくのか――現場から考える「順応的ガバナンス」の可能性』(編著、新泉社、2017年)、『なぜ環境保全はうまくいかないのか――現場から考える「順応的ガバナンス」の可能性』(編著、新泉社、2013年)、『宇井純セレクション』(共編著、新泉社、2014年)、『かつお節と日本人』(藤林泰と共著、岩波新書、2013年)、『開発と生活戦略の民族誌――ソロモン諸島アノケロ村の自然・移住・紛争』(新曜社、2011年)、『半栽培の環境社会学――これからの人と自然』(編著、昭和堂、2009年)、『コモンズをささえるしくみ――レジティマシーの環境社会学』(編著、新曜社、2006年)、『コモンズの社会学――森・川・海の資源共同管理を考える』(井上真と共編著、新曜社、2001年)。

関連書籍

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