繁栄の呪縛を超えて

繁栄の呪縛を超えて

貧困なき発展の経済学

  • ジャン=ポール・フィトゥシ/著
  • エロワ・ローラン/著
  • 林 昌宏/訳
  • 四六判上製
  • 208頁
  • 1900円+税
  • ISBN 978-4-7877-1312-4
  • 2013発行
  • [ 在庫あり ]
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書評・紹介

  • 中村達也氏評「毎日新聞」2013年10月20日
  • 「週刊エコノミスト」2013年9月3日

紹介文

不平等と環境危機は克服できる!
フランスを代表する経済学者が、成熟した民主主義にもとづく持続可能で公平な発展の道を説く。
ロールズ、セン、スティグリッツの議論の先に何がみえるのか――。

有史以来、自然の脅威と闘ってきた人類は、自然をさんざん痛めつけてきた。環境問題を考慮すると、われわれはあまりにも人口が多すぎるのではないか。ならば、発展を断念しなければならないのだろうか?
そのような「繁栄の呪縛」を前にして、人類は経済成長や進歩を止めるべきだ、との声もあがっている。筆者らは、生態系を破壊せずに人類の発展を追求することは可能だと信じる。そのための条件は、民主主義に対するわれわれの要求を引き上げることだ。エコロジー面での平等こそ、持続可能な発展のカギである。

目次

序 章  繁栄の呪縛

第1章  マルサスの罠

第2章  二つの時間の矢

第3章  社会正義の分配

終 章 「文明病」を超えて

補論1 経済発展と自由
補論2 中国とインド
日本語版解説 環境危機と金融危機

著者紹介

ジャン=ポール・フィトゥシ(Jean-Paul Fitoussi)

1942年生まれ。フランスの経済学者。パリ政治学院経済学部教授。フランス経済研究所(OFCE)所長。 邦訳書に、ジョセフ・E.スティグリッツ、アマルティア・センとの共著『暮らしの質を測る――経済成長率を超える幸福度指標の提案』(福島清彦訳、金融財政事情研究会、2012年)がある。同書はサルコジ仏前大統領の依頼で組織された「スティグリッツ委員会」(経済業績と社会進歩の計測に関する委員会)の報告書であり、フィトゥシはフランス経済学界の権威として、前記2名のノーベル賞受賞経済学者とともに報告書編纂に参加している。

エロワ・ローラン(Eloi Laurent)

フランスの経済学者。フランス経済研究所(OFCE)シニア・エコノミスト。 パリ政治学院で教鞭をとる。

林 昌宏(ハヤシ・マサヒロ)

1965年、愛知県生まれ。翻訳家。立命館大学経済学部経済学科卒業。訳書:『アンデルセン、福祉を語る』(イエスタ・エスピン=アンデルセン、NTT出版)、『21世紀の歴史』(ジャック・アタリ、作品社)、『アタリ文明論講義』(ちくま学芸文庫)、『迷走する資本主義』(ダニエル・コーエン、新泉社)、『経済と人類の1万年史から、21世紀世界を考える』(ダニエル・コーエン、作品社)、『ユートピアの崩壊 ナウル共和国』(リュック・フォリエ、新泉社)、『繁栄の呪縛を超えて』(ジャン=ポール・フィトゥシ他、新泉社)、『父の逸脱――ピアノレッスンという拷問』(セリーヌ・ラファエル、新泉社)、『憎むのでもなく、許すのでもなく』(ボリス・シリュルニク、吉田書店)、『心のレジリエンス』(同前)など多数。

関連書籍

  • 迷走する資本主義FTP
  • 貧困の基本形態FTP
  • アイスランドからの警鐘FTP
  • ユートピアの崩壊 ナウル共和国FTP