文庫で名作再読

文庫で名作再読

『走れメロス』から『カラマーゾフの兄弟』まで

  • 宅間 紘一/著
  • 四六判
  • 320頁
  • 1800円+税
  • ISBN 978-4-7877-0802-1
  • 2007発行
  • [ 在庫あり ]
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紹介文

かつて学校で教わったり、一度は手にとってみたことがある、名前だけは知っているといった文学の名作。ちょっと堅苦しい印象もあるが、多くの人のふるいにかけられ、今日まで読み継がれてきた作品・作家は、私たちの心と響きあう確かなものをもっている。通り一遍の紹介ではなく、人生に関わる七つのテーマ「信じるということ」「恋のはじまり」「愛の深淵」「反逆する人間」「人間の尊厳」「天と地をつなぐもの」「人間とは何か」から、名作の読み方、楽しみ方を案内していく。

目次

はじめに
1 信じるということ
 □『走れメロス』太宰治 □『氷点』三浦綾子

2 恋のはじまり
 □『野菊の墓』伊藤左千夫□『みずうみ』シュトルム □『友情』武者小路実篤 □『はつ恋』ツルゲーネフ □『潮騒』三島由紀夫 □『伊豆の踊子』川端康成

3 愛の深淵
 □『クロイツェル・ソナタ』トルストイ □『それから』夏目漱石

4 反逆する人間
 □『金閣寺』三島由紀夫 □『異邦人』カミュ

5 人間の尊厳
 □『ソクラテスの弁明』プラトン□『外套』ゴーゴリ □『後世への最大遺物』内村鑑三

6 天と地をつなぐもの
 □『銀河鉄道の夜』宮沢賢治 □『沈黙』遠藤周作  □『歎異抄』親鸞

7 人間とは何か
 □『カラマーゾフの兄弟』ドストエフスキー 

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あとがき

著者紹介

宅間 紘一(タクマ・コウイチ)

1944年生まれ。
1969年、関西学院大学大学院経済学研究科修士課程修了。
元関西学院高等部読書科教諭・司書教諭、元関西学院大学講師。
著作 『学校経営と学校図書館』(共著、放送大学教育振興会、2000年)、『新学校図書入門』(共著、草土文化、2001年)、『学校図書館を活用する学び方の指導 課題設定から発表まで』(全国学校図書館協議会、2002年)、『読書と豊かな人間性の育成』(共著、青弓社、2005年)、『文庫で名作再読』(新泉社、2008年)、『論文の考え方・書き方 はじめての論文作成術』(新泉社、2021年)ほか。