1万年以上つづいた縄文時代最後を彩った集落
シリーズ「遺跡を学ぶ」146
大配石と異形の土偶 金生遺跡
- A5判
- 96頁
- 1600円+税
- ISBN 978-4-7877-2036-8
- 2020.08.10発行
- [ 在庫あり ]
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紹介文
大きな窓のような目、長く突き出た口、踏んばった両脚に直接顔面がのるような姿──この異形の土偶や大きな石棒などをとり込んだ、河原のような累々たる石の群れが、八ヶ岳南麓の水田の下から出土した。縄文中期の繁栄がすぎさった中部高地の縄文最後の光芒を描く。
目次
第1章 金生遺跡の発見
1 八ヶ岳南麓に縄文後・晩期の遺跡が
2 富士山を望む地
第2章 あらわれた大配石遺構
1 石をめぐらす住居の出現
2 祈りの場──1号配石
3 石棒と石剣──4号・5号配石
4 金生最後の配石──2号・3号配石
5 配石墓
6 金生ムラの変遷
第3章 縄文後・晩期の祭祀
1 石への祈り
2 異形の土偶
3 土製耳飾り
4 イノシシと祭祀
第4章 縄文晩期の情景
1 山岳遠望
2 縄文後・晩期集落と広域交流
3 古代中国との交流を考える
4 晩期終末のムラ
第5章 よみがえる金生遺跡
1 配石と住居の復元
2 史跡公園と考古資料館
出版社からのコメント
国宝「縄文ビーナス」を生み出した縄文中期の八ヶ岳山麓は「縄文王国」と呼ばれるように繁栄しますが、後期になると気候変動によるものか集落が激減します。その後の晩期にあらわれた金生遺跡は普通の集落ではなく、そして土偶も特異な姿になって・・・。