邪馬台国の候補地・纒向遺跡

シリーズ「遺跡を学ぶ」51

邪馬台国の候補地・纒向遺跡

  • 石野 博信/著
  • A5判
  • 96頁
  • 1500円+税
  • ISBN 978-4-7877-0931-8
  • 2008発行
  • [ 在庫あり ]
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紹介文

奈良県・三輪山の麓に広がる纒向(まきむく)遺跡。二世紀末に突然あらわれ、四世紀中頃に突然消滅したこの大きな集落は、邪馬台国の有力な候補地として浮かびあがってきた。祭祀場跡や大溝、東国や西国からやってきた人びとの痕跡、纒向型古墳などから追究する。

目次

第1章 三世紀の都市・纒向 
 1 三輪山の麓に広がる遺跡 
 2 邪馬台国の時代 

第2章 交通の要衝の地・纒向 
 1 特殊器台の発見
 2 最初につくられた大溝 
 3 纒向へやって来た人びと 
 4 ヤマトから東国、西国へ向かう人びと 
 5 鍛冶─ツクシ型送風管の動き 
 6 物流センターとしての纒向 

第3章 纒向の祭祀 
 1 新しいカミ 
 2 カミと王の共食儀礼 
 3 祭殿と導水施設 
 4 ヤマトの神山と王権 

第4章 纒向から広がってゆく墳墓 
 1 纒向型古墳から箸中山(箸墓)型古墳へ 
 2 纒向型古墳 
 3 箸中山(箸墓)型古墳 
 4 新王権による旧王権への祭祀 

第5章 纒向は邪馬台国か 
 1 纒向が邪馬台国でなければなにか 
 2 邪馬台国東遷説と纒向 
 3 邪馬台国であることの証とはなにか

著者紹介

石野 博信(イシノ・ヒロノブ)

1933年、宮城県生まれ。関西大学大学院修了。
兵庫県教育委員会、奈良県立橿原考古学研究所副所長を経て同研究所顧問、奈良県桜井市纒向学研究センター顧問、兵庫県立考古博物館名誉館長。
主な著作  『古墳文化出現期の研究』学生社、『邪馬台国の考古学』吉川弘文館、『アジア民族建築見てある記』小学館、『古墳時代を考える』雄山閣、『三角縁神獣鏡・邪馬台国・倭国』(共著)『邪馬台国の候補地・纒向遺跡』『邪馬台国とは何か』『古墳とは何か』『倭国乱とは何か』新泉社、『弥生興亡 女王・卑弥呼の登場』文英堂、『研究最前線 邪馬台国:いま、何が、どこまで言えるのか』(共著)朝日選書ほか多数。