弥生時代のモノとムラ

弥生時代のモノとムラ

  • 秋山 浩三/著
  • B5判上製
  • 432頁
  • 10000円+税
  • ISBN 978-4-7877-1703-0
  • 2017発行
  • [ 在庫あり ]
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紹介文

弥生時代遺跡の発掘に長年携わってきた考古学者の集大成。列島に「クニ」が生まれる直前の農業生産のあり方、集落の姿とその連合、都市の成立、弥生実年代など、論争点を明解に論じる。

目次

第I部 土器移動と地域間交流
第 1 章 「河内系」土器について
第 2 章 弥生拠点集落における土器搬入の実態
第 3 章 吉備・近畿の交流と土器
第 4 章 近畿の下川津B類土器(讃岐産)をめぐって
第 5 章 「土佐産」弥生後期土器の近畿初見例をめぐる検討

第II部 農具と田植え
第 6 章 「大足」の再検討
第 7 章 稲株状痕跡の分析視角

第III部 理化学分析・試考実験と実年代論
第 8 章 年代測定法──近年の理化学的手法・「二つの事件」と弥生実年代論
第 9 章 弥生時代の被熱変形土器類と試考実験
第10章 銅鐸鋳型の蛍光X線分析と試考実験

第IV部 大形建物と史跡整備
第11章 教科書に登場する遺跡 池上曽根遺跡
第12章 実録/池上曽根大形建物・井戸の復原工事

第V部 集落特性と専業・都市論
第13章 弥生「集住」集落の基本特性
第14章 弥生の風と火と水と──専業生産の理解をめぐって
第15章 チャイルドの「長距離交易」と唐古・鍵~纒向の時代

著者紹介

秋山 浩三(アキヤマ・コウゾウ)

1957年、大阪府枚岡市(現・東大阪市)生まれ。岡山大学大学院修士課程文学研究科修了。(財)向日市埋蔵文化財センターなどを経て、(財)大阪府文化財センターで、1995年度からの史跡池上曽根遺跡の発掘・第1期整備事業の業務ほかに携わる。
現在、桃山学院大学客員教授(国際教養学部、エクステンション・センター)、大阪府立弥生文化博物館学芸顧問(前副館長)、近畿大学・神戸女子大学・大阪樟蔭女子大学講師(非常勤)、博士(文学):大阪大学。
主な著作 『弥生時代のモノとムラ』『古墳時代のモノと墓』『河内弥生文化の点描』(以上:新泉社、単著)、『日本古代社会と物質文化』『弥生大形農耕集落の研究』(以上:青木書店、単著)、『交合・産・陰陽道・臼─考古学とその周辺』『河内・和泉の考古記録』(以上:清風堂書店、単著)、『煩悶する若き考古技師』(京都三星出版、編著)、ほか