ピュドロさん、美食批評家はいったい何の役に立つんですか?

フランスのレストラン文化の真実

ピュドロさん、美食批評家はいったい何の役に立つんですか?

  • ジル・ピュドロフスキ/著
  • 関 修/訳
  • 四六判上製
  • 264頁
  • 2500円+税
  • ISBN 978-4-7877-1913-3
  • 2019.04.15発行
  • [ 在庫あり ]

書評・紹介

紹介文

パリのレストラン格付けガイド『PUDLO PARIS』が好評の著者が、フランスのレストラン、シェフ、料理、そしてグルメを辛口批評し、ガストロノミー(美食)とは何かを熱く語る。
「批評家は、明確であり続け、真なる助言を与え、食事の構成から流行や今日の料理について説明する。と同時に、時代の滑稽さを批判し、酷評するのだ。誤った名声、火通しのやりそこない、自然に反する取り合わせ、首尾よく行いつつも「的外れな」料理を供するシェフたちを。」

目次

1 常軌を逸した者の仕事
2 ある天職の創生
3 誤解される見かけ
4 舞台裏のさらに背後に
5 必然的偏愛
6 序列化の意味
◎『ゴー=ミヨ』の二つの記事
レイモン・オリヴェとアラン・シャペル
7 正確を期すのは不愉快な欠点ではない
8 口に頬張ったまま喋る
9 変動する世界
10 物書きという仕事
◎ゴー=ミヨが見たロンドンの精肉店
アレンスとジョン・ベイリー・アンド・サンズ
11 目玉焼きの詩学
◎一皿で完結する料理、万歳!
12 夢見させ、垂涎させる
◎見出されるべき二つの世界
カリフォルニアのトマス、そしてカタルーニャのフェラン
13 知られていないことと高名なこと
◎名士であることの苦悩
ロベール・クルティーヌ
14 汝自らを知れ
15 著名な先達たちについて
16 批評の制度化
17 嗅覚を用いて
18 流行の波に乗る
19 影響力をもつ者
20 失われし美味なる食べ物を求めて
21 悪魔は細部に宿る
22 意味あるもののみが美味しい
23 格付けの専門家

訳者あとがき

出版社からのコメント

単なるグルメ評ではありません。フランスはさすが美食の文化が奥深いです。日本に支店のある有名レストラン評も出てきます。

著者紹介

ジル・ピュドロフスキ(Gilles Pudlowski)

1950年、アルザス=ロレーヌ地方モーゼル県メス市に生まれる。パリ政治学院を卒業後、ジャーナリズムの世界へ。『ゴー=ミヨ』で有名なクリスチャン・ミヨのもとで研鑽を積み、美食批評家として独立。1990年から毎年、パリのレストラン格付け本『ピュドロ・パリ』を発行。中央の有名媒体の他、地元アルザス=ロレーヌの地方紙への寄稿や『ピュドロ』地方版、フランス版も手がける。また、ブログ『皿の上の料理の中の脚』は好評で、フランスを代表する美食批評家として活躍。

関 修(セキ・オサム)

1961年、東京生まれ。東洋大学大学院文学研究科哲学専攻博士後期課程単位修得退学。東洋大学文学部哲学科助手を経て、現在、明治大学、東京交通短期大学非常勤講師。専攻はフランス現代思想、文化論。(一社)リーファーワイン協会理事。
著書に『美男論序説』(夏目書房)、『隣の嵐くん』(サイゾー)など、翻訳にオッカンガム『ホモセクシュアルな欲望』(学陽書房)、オクサラ『フーコーをどう読むか』(新泉社)など。
関修公式HP https://osamu-seki.com/