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「ことばの知恵」を超えて

同行三人

  • 高 史明/著
  • 四六判上製
  • 400頁
  • 2800円+税
  • ISBN 978-4-7877-9310-2
  • 1993発行
  • [ 品切中 ]
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紹介文

詩集『ぼくは十二歳』を残して自死した一人っ子の岡真史。痛恨の歳月を経て、なお愛息にその「生と死」の意味を語りかけ、朝鮮と日本の間の深淵を見きわめ、親鸞の自然法爾に現代の暗黒を打ち破る一筋の光明を見いだす。NHK人間講座『現代によみがえる歎異抄』で紹介。

著者紹介

高 史明(コ・サミョン)

1932年山口県下関生まれ。在日朝鮮人二世。1945年、高等小学校を中退後、さまざまな底辺労働を遍歴。政治活動にも参加するが、1954、55年に重い精神的葛藤を体験することになり、事故を問として沈淪。
10余年の独学を経て、1970年、最初の長編小説「夜がときの歩みを暗くするとき」を『人間として』に発表、以後作家生活に入る。
1975年、一人息子・岡真史が自死。この悲しみが縁となって、改めて「歎異抄」に導かれ、それ以降、親鸞聖人の浄土真宗の教えに帰依してゆくことになる。
主な著書 『いのちの優しさ』『一粒の涙を抱きて』『生きることを学んだ本』『少年の闇』『ぼくは12歳』『歎異抄のこころ』『闇を喰む』『月愛三昧』など多数。『生きることの意味』で1975年度の日本児童文学者協会賞を受賞。