21世紀のマルクス

オルタナティブな未来社会に向けて

21世紀のマルクス

マルクス研究の到達点

  • 伊藤 誠/編
  • 大藪 龍介/編
  • 田畑 稔/編
  • 大谷 禎之介/著
  • 佐々木 隆治/著
  • 四六判
  • 344頁
  • 2800円+税
  • ISBN 978-4-7877-1920-1
  • 2019.12.10発行
  • [ 在庫あり ]
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書評・紹介

紹介文

マルクスをどう読むか——。

21世紀の今日、厳しい歴史的試練を受けとめつつ、マルクスの思想と理論の発展的継承を志向し、原点に立ち返って解明する研究が進んでいる。
日本におけるその達成を結集し、哲学、経済学、政治理論、歴史観まで、継承すべき成果と残された課題を明らかにする。

執筆陣:伊藤 誠・大谷禎之介・佐々木隆治・大黒弘慈・田畑 稔・大藪龍介・平子友長・国分 幸・尾関周二

目次

第一章 『資本論』と現代…………伊藤 誠
第二章 マルクスにとって『資本論』とは何だったのか…………大谷禎之介
第三章 物象化論と『資本論』第一部の理論構造…………佐々木隆治
第四章 資本の統治術…………大黒弘慈
第五章 マルクスの「生活過程」論…………田畑 稔
第六章 マルクス政治理論の転回…………大藪龍介
第七章 マルクスの歴史把握の変遷——市民社会論マルクス主義批判…………平子友長
第八章 非政治的国家と利潤分配制社会主義——ポスト・スターリン主義の社会主義に寄せて…………国分 幸
第九章 マルクスの脱近代思想とエコロジー的潜勢力——エコロジーをめぐる連帯の拡大へ向けて…………尾関周二

著者紹介

伊藤 誠(イトウ・マコト)

1936年生まれ。東京大学名誉教授、日本学士院会員

大藪 龍介(オオヤブ・リュウスケ)

1938年生まれ。元福岡教育大学教授

田畑 稔(タバタ・ミノル)

1942年大阪市生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士課程哲学哲学史専攻単位取得退学。富山大学教養部助教授(哲学担当)、広島経済大学経済学部教授(倫理学担当)、大阪経済大学人間科学部教授(哲学、人間論担当)などを経て、季報『唯物論研究』編集長、大阪哲学学校世話人。主な著書に、『マルクスとアソシエーション』(新泉社、1994年、増補新版2015年)、『マルクスと哲学』(新泉社、2004年)、『人間科学の新展開』(共編著、ミネルヴァ書房、2004年)、『アソシエーション革命へ』(共編著、社会評論社、2003年)、『マルクス・カテゴリー事典』(共編著、青木書店、1998年)、『21世紀入門』(共著、青木書店、1999年)、『証言・唯物論研究会事件と天皇制』(共著、新泉社、1989年)、『企業モラルを哲学する』(共著、三一書房、1988年)など。

大谷 禎之介(オオタニ・テイノスケ)

1934年生まれ。法政大学名誉教授。
主著に『マルクスのアソシエーション論』(桜井書店、2011年)など。

佐々木 隆治(ササキ・リュウジ)

1974年生まれ。立教大学准教授。
主著に『マルクスの物象化論』(社会評論社、2011年、増補改訂版2018年)、『マルクス 資本論』(角川選書、2018年)、『カール・マルクス』(ちくま新書、2016年)など。

関連書籍

  • マルクスとアソシエーション 〔増補新版〕FTP
  • マルクスと哲学FTP
  • マルクスのアクチュアリティFTP
  • カール・マルクス 未来のプロジェクトを読む
  • グラムシ思想の探究FTP
  • グローバル化を超える市民社会FTP
  • 貧困の基本形態FTP
  • 唯物論哲学入門 〔改訂新装版〕
  • 生きる場からの哲学入門
  • 「思想」としての大塚史学FTP