◎斎藤真理子さん「私の好きな韓国文学」
第26回「「失われた声」を復元するキム・スム」
（NHKラジオ「まいにちハングル講座」2025年5月号テキスト）

斎藤真理子さんに、韓国文学セレクション『さすらう地』（キム・スム作、岡裕美訳）をご紹介いただきました。

〈……土地を追いかけてきたのに、土地そのものがさすらっているのです。『さすらう地』というタイトルの秀逸さが際立っています。〉

〈終わりのないような列車の揺れが読み手の体にも染み込み、本を閉じた後もすぐには忘れることができないのです。〉

〈飲み込まれてしまった声、顧みられることのなかった声を修復しつづける作家キム・スム。今後も紹介が続いてほしいと思っています。〉

◎書籍詳細
キム・スム作『さすらう地』岡裕美訳
https://shinsensha.com/books/4875/