東西弥生文化の結節点・朝日遺跡

シリーズ「遺跡を学ぶ」88

東西弥生文化の結節点・朝日遺跡

  • 原田 幹/著
  • A5判
  • 96頁
  • 1500円+税
  • ISBN 978-4-7877-1238-7
  • 2013発行
  • [ 在庫あり ]
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紹介文

本州中央に位置する濃尾平野。西日本弥生文化の東端の地に誕生した・朝日集落・は、やがて西と東の弥生文化をつなぐ結節点へと発展していった。環濠や逆茂木(さかもぎ)などの強固な防御施設を築き、生産と交易の拠点となった巨大集落の実像を解き明かす。

目次

第1章 姿をあらわした巨大集落
1 東海地方最大の弥生集落
2 発掘調査のあゆみ
3 朝日遺跡の集落景観

第2章 貝殻山貝塚とその周辺─弥生時代前期
1 弥生前期の集落
2 複雑な土器の系譜
3 弥生前期の地域社会
《コラム》 朝日遺跡の収穫具

第3章 弥生時代の都市計画─弥生時代中期
1 集落の基本計画
2 強固な防御施設は何を意味する?
《コラム》 弥生集落の環境問題
3 ものづくりと地域社会
《コラム》 石鏃が刺さったシカの骨
4 都市計画の破棄
《コラム》 円窓付土器

第4章 最後の集落─弥生時代後期から古墳時代前期
1 後期の環濠集落
2 多彩な金属器
3 パレス・スタイル土器
4 東海系土器の拡散と集落の終焉

第5章 朝日遺跡の未来

著者紹介

原田 幹(ハラダ・モトキ)

1969年、愛知県生まれ。金沢大学大学院文学研究科史学専攻修了 文学修士
財団法人愛知県埋蔵文化財センターを経て、現在、愛知県教育委員会文化財保護室主査。
専門 石器使用痕研究、東アジアの初期農耕文化
主な著作 「中部地方の土器」『考古資料大観2  弥生・古墳時代 土器3』(小学館、2002年)、「弥生石器と使用痕研究」『中部の弥生時代研究』(2009年)、「耘田器の使用痕分析─良渚文化における石製農具の機能─」『古代文化』第63巻第1号(古代学協会、2011年)ほか