最古の農村・板付遺跡

シリーズ「遺跡を学ぶ」48

最古の農村・板付遺跡

  • 山崎 純男/著
  • A5判
  • 96頁
  • 1500円+税
  • ISBN 978-4-7877-0838-0
  • 2008発行
  • [ 在庫あり ]
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紹介文

福岡空港のすぐ近く、着陸しようとする飛行機の西側の窓から、復元された弥生前期の環濠集落と水田跡をみることができる。ここは列島で最古の水田がみつかった遺跡で、朝鮮半島から畦や水路を完備した水田経営が一挙にもたらされたのだ。歴史を大きく動かした水田のはじまりを解明する。

目次

第1章 最古の水田発見
   1 最古の水田発見
   2 福岡平野の拠点集落
   3 最古の水田発見への道のり
第2章 濠に囲まれた集落
   1 環濠集落以前の集落
   2 環濠集落
   3 貯蔵穴
   4 弥生中期以降の集落
第3章 水田稲作のはじまり
   1 完成された最古の水田
   2 大規模になった前期の水田
   3 広がる中期の水田
   4 弥生水田の特徴と継承
第4章 最古の首長墓
   1 幻の墳丘墓
   2 田端墳丘墓
   3 子供墓
   4 多様な墓の形態
第5章 弥生文化の拡大
   1 水稲農耕の定着
   2 弥生文化の拡大
   3 板付弥生のムラ

著者紹介

山崎 純男(ヤマサキ・スミオ)

1946年、熊本県生まれ別府大学文学部史学科(考古学専攻)卒業 文学博士
福岡市教育委員会文化財部埋蔵文化財課長・文化財部長を経て、現在、福岡市教育委員会文化財部専門調査員。板付遺跡、鴻臚館跡、海の中道遺跡、柏原遺跡群など福岡市内の多数の遺跡を調査。
主な著書 「弥生文化の開始―北部九州を中心に―」『弥生時代はどう変わるか』(学生社、2007年)、「西日本縄文農耕論」『韓・日新石器時代の農耕問題』(2006年)、「西日本の縄文後・晩期の農耕再論」『朝鮮半島と日本の総合交流に関する総合学術調査―平成14年度成果報告』(2003年)等多数。