社会的身体

社会的身体

ハビトゥス・アイデンティティ・欲望

  • ニック・クロスリー/著
  • 西原 和久/訳
  • 堀田 裕子/訳
  • A5判上製
  • 344頁
  • 3800円+税
  • ISBN 978-4-7877-1201-1
  • 2012発行
  • [ 在庫あり ]
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紹介文

「我思うに、ゆえに我あり」――デカルトの有名な命題が近代哲学の幕開けとなった。一方で、それは心身の二元論を生み出し、現代の社会学にも根を張っている。メルロ=ポンティ、ブルデューを参考にし、心身の合一、人間と環境の関連を視野におさめた新しい社会学を提起する。

目次

第一章 序 論──二元論と身体的実践

第二章 心身二元論──デカルトの亡霊について

第三章 すべては脳のなかにあるのか──誤解の始まり

第四章 二元論を超えて──デカルトの亡霊をライルとともに追い払う道

第五章 意味・行為・欲望──身体的行為についての予備的素描

第六章 ハビトゥス・資本・界──ブルデューのプラクシス理論における身体性

第七章 習慣・内自化・身体図式──メルロ=ポンティと身体の現象学

第八章 再帰的身体性──存在・所有・差異

結 語 身体的行為とプラクシス理論

著者紹介

ニック・クロスリー(Nick Crossley)

1968年、イギリス生まれ。シェフィールド大学(イギリス)で博士号取得。現在、マンチェスター大学社会学部教授。

西原 和久(ニシハラ・カズヒサ)

成城大学社会イノベーション学部教授、名古屋大学名誉教授。マンチェスター大学、南京大学、インスブルック大学、ハワイ大学、北京外国語大学などで客員研究員、客員教授を歴任。専門は、社会学理論、移民・移動者研究、国際社会学。本書と関連する主著と訳書は以下の通り。
関連主著:『社会学的思考を読む』(人間の科学社、1994年)/『意味の社会学』(弘文堂、1998年)/『自己と社会』(新泉社、2003年)/『間主観性の社会学理論──国家を超える社会の可能性[1]』(新泉社、2010年)/『トランスナショナリズムと社会のイノベーション』(東信堂、2016年)関連訳書:『間主観性と公共性』(N. クロスリー著、新泉社、2003年)/『社会学キーコンセプト─「批判的社会理論」の基礎概念57』(N. クロスリー著、新泉社、2008年、監訳)/『社会運動とは何か─理論の源流から反グローバリズムまで』(N. クロスリー著、新泉社、2009年、共訳)/『国際社会学の射程』(U. ベックほか著、東信堂、2016年、共編訳)など。

堀田 裕子(ホッタ・ユウコ)

愛知淑徳大学・中京大学・徳島大学非常勤講師