つたえるエッセイ

読み手の心を動かすエッセイ作成術!

つたえるエッセイ

心にとどく文章の書き方

  • 重里 徹也/著
  • 助川 幸逸郎/著
  • 四六判
  • 216頁
  • 1600円+税
  • ISBN 978-4-7877-1813-6
  • 2018.10.23発行
  • [ 在庫あり ]
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書評・紹介

紹介文

採用試験での課題文、就職試験のエントリーシート、新しい企画の提案書、転職のための自己PR文、辞職をほのめかした部下を思いとどまらせるメール、東京の大学に通う子どもに地元に帰って就職するよう説得するラインの文章……。私たちが真剣に文章を書かなければならない場面は、たくさんあります。それはまさに、「手段を選ばず相手を動かしたい状況」ばかりです。そんなときに使えるとっておきの文章作成術のコツを紹介しました。
読み手のこころを動かすには、論理的な文章が書けるだけではダメ。美辞麗句を散りばめただけの文章でもダメ。下手でも相手のこころを動かせれば、それがいい文章といえます。
方法をつかめば、あなたの思いや考えが相手につたわる文章を書くことはできます。
大学で文章作成術の講義を持つ著者ならではの、わかりやすい文例が盛りだくさんです。現役大学生が書いた文章の添削例も付いているので、実用書としても使えます。

目次

はじめに
他人に伝えることは、自分自身の発見にもつながる(重里哲也)

第一部 文章を書く前の準備(助川幸逸郎)
タイトルのつけかたで文章は決まる
「いちばん書きたい話題」ははじめに決めておこう

第二部 知っていると差がつく文章表現(重里徹也)
何とか書き始めるための二つの方法
シーンを印象深くするのは「一見関係のない要素だ」
「ローカルな言葉」は使いようだ
オノマトペは身体を震わせる
比喩は世界をたぐり寄せ、意味づける
この世は答えられない謎ばかり
コラム ビギナーが、今日から文章で戦えるようになる必殺技二つ(助川幸逸郎)

第三部 文章を書くときに知っておきたいこと(助川幸逸郎)
センテンスを短くするという「魔法」
「最後の一行」は「大切」だが「いちばん重要」ではない?
「数値」と「実例」は多くを語る
「意外性」は「脱・人並み」への最短距離
「悪口」がきらりと光るとき
たくさん書いて、あとから削る
コラム 数字も地名もやさしさの現れ(重里徹也)

第四部 文章を書いたあとにやるべきこ
寝かせると文章が育つ(重里徹也)
「誠実」と「言いすぎ」のはざまで(助川幸逸郎)

おわりに(助川幸逸郎)
付録・・・文章添削例

出版社からのコメント

読み手のこころを動かすためには、上手な文章を書く必要はありません。自分の想いを書き連ねるだけでも、相手を揺さぶる文章はかけません。じゃあ、どうすればいいのか。
失敗や挫折、失恋や不幸……人生で経験したつらいことが、ちょっとしたコツで、文章を書くときに役に立ちます。
現役の大学生に文章作成術を教えている著者による、いま求められている“相手の心を揺さぶる、生きた文章”の書き方のコツを大公開します!

著者紹介

重里 徹也(シゲサト・テツヤ)

文芸評論家1957年、大阪市生まれ。大阪外国語大学(現・大阪大外国語学部)ロシア語学科卒。毎日新聞で東京本社学芸部長、論説委員などを務める。2015年から、聖徳大学教授。
著書に『文学館への旅』(毎日新聞社)、共著に『村上春樹で世界を読む』(祥伝社)、『司馬遼太郎を歩く』(全三巻、毎日新聞社)、聞き書きに吉本隆明『日本近代文学の名作』『詩の力』(新潮文庫)。

助川 幸逸郎(スケガワ・コウイチロウ)

日本文学研究者・著述家
1967年、東京生まれ。岐阜女子大学教授。
主な著書に『光源氏になってはいけない』『謎の村上春樹』(共にプレジデント社)、『小泉今日子はなぜいつも旬なのか』(朝日新聞出版)、共編著に『『君の名は。』の交響』『〈国語教育〉とテクスト論』(共にひつじ書房)、『新時代への源氏学』(竹林舎)がある。